レーザースキャンヘッドランプシステム

常に進化を続けるスタンレーの光
光に勝つ
光で情報を自在に操る

夜間でも昼間と同じ視界を
提供するヘッドランプで、
交通事故ゼロの社会へ。

例年、交通死亡事故は夜間に多く発生しています。例えば歩行者発見の遅れや工作物との衝突など、その遭遇リスクは昼間に比べて高く、常に危険が伴います。そうした状況下で、ドライバーが安全な運転を実現するためには「死角」を減らすことが重要になってきます。私たちスタンレーは、優れた配光制御機能を備えたヘッドランプシステムを提供することで、夜間でも昼間を超える運転視界の確保を追及し、将来的には夜間の交通事故ゼロを目指しています。

常に進化を続けるスタンレーの光

キーテクノロジー

優れた配光制御
2軸 MEMS ミラーデバイス

レーザー光線の高速走査で光を「点」から「面」へ。 遮光セグメントの増量で配光制御に優れたヘッドランプを実現します

青色レーザー光をMEMS(微小電気機械システム)ミラーで反射し、蛍光体により白色光に変換。さらにミラーの角度を上下および左右の2軸制御することで、自由な配光形成が可能です。ミラーに照射されたレーザー光を高速で走査し、「面」を作り出すことで、様々な形の光を自在に作り出します。光学レンズやMEMSミラーの角度制御の設計を練り続け、より強い光を発することができるようになりました。
また、明るさを制御できるセグメント(分割数)は現在の12セグメントから、横400×縦160の64,000セグメントに増加させることで微細な範囲での照射制御が可能にできる。前方車両、対向車両、歩行者の挙動に合わせてハイビームの一部をスムーズに遮光することで周りに眩しさを与えず運転者の視界を確保できます。さらに、高速時にはMEMSミラーの走査範囲を小さくして明るい「面」の光を作り出すことで、遠方の視野を確保します。
このように、レーザーと2軸MEMSミラーデバイスを組合せることで車速に応じた適切な配光を提供することで、運転者に安全な夜間走行をアシストします。

遮光セグメント(分割数)

課題

高精度な光と効率化の実現

高精細な配光を実現するには、より高度なモノづくりの技術が求められます。例えば、レーザーの光を最大限利用するには、光学レンズやリフレクターなどのオプティカル技術、設計通りに組み上げるレーザーの調心技術などのメカニカル技術が必要です。

そして、正確に点灯及び消灯させるためのレーザー点灯制御やMEMSミラー角度制御のエレクトロニクス技術を最適に組合せるオプトメカトロニクス技術が必要とされています。
それぞれの技術を高めることで究極の配光を実現できると考えています。

MEMSスキャナデバイス(Φ1.2mm Mirror)

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アプローチ

光を走査することから
他の領域への展開へ

道路上の反射物や障害物、路面の状態を容易に検出することが可能。
車間距離の計測も正確に行えます。

今後は、このMEMSミラーデバイスをヘッドランプと同様に光を走査してディスプレイのように利用するだけでなく、光を受けることでセンシングする、またはMEMSミラーデバイスを動かすアクチュエーターとして利用する応用展開を考えています。このように、開発過程で培った技術を応用展開して他の領域へと活用していきます。